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オフィス家具は複数のメーカーが、多数の製品群を展開しています。
国内の主要家具メーカーとしては、オカムラ・コクヨ・イトーキ・ナイキ・イナバ・ウチダなどが挙げられます。
今回の記事では、オフィス家具メーカー「オカムラ」を特集します。
信頼のチェアが作られる背景に迫り、オカムラの志向するこれからのワークスタイルについても考察します。
数あるオフィス家具メーカーの中から、あなたのお気に入りメーカーを見つける一助になれば幸いです。
品質のオカムラ
オカムラは、オフィスチェアの完成度の高さで有名なメーカーです。
同社のフラッグシップのオフィスチェアは「コンテッサ セコンダ」です。イタリアンデザインの巨匠ジウジアーロ率いるイタルデザインとのコラボレーションで誕生しました。価格は20万円以上するのですが、美しい流線型のフォルムや人間工学に基づき考え抜かれたデザインは、他の追随を許さない完成度です。また、通気性に良さ、包み込むような座り心地は、よりオフィスでの作業に集中できる環境を提供します。
こうした、完成度の高さを求めるオカムラの姿勢は、何もフラッグシップモデルに限ったものではなく、提供されている製品全てに共通しています。
長期使いにオススメ
オカムラのオフィス家具は、他のメーカーと比べ値段が高い傾向にあります。しかし、無料・有料問わずアフターサービスはしっかり整備されていて、消耗品の追加発注もすぐに対応してくれます。オフィス家具に関しては、リフォームの際の買取にも対応しています。
長い目で見れば、同じ製品を長く使えることで、コストは抑えられますし、環境への負荷も高くありません。また身体への影響を考えれば、肩や腰がすぐに痛くなってしまう物を使うよりも、ずっと快適に使い続けられるのではないでしょうか。
株式会社LASSIC(ラシック)のアンケートによれば、テレワーク下において環境改善のために購入したもののランキングで、「高級チェア」は第4位でした。「自分の体のことを考えると、質のいいものを使いたい」と考える人は多くいるようで、そうした層にオカムラは支持される傾向があります。
オカムラのモノづくり
オカムラの製品は、チェア・デスク・関連の商品群をふくめ、すべて丹念なリサーチから企画が始まります。
実際にオフィスで働く人へのリサーチから始まり、アパレル、自動車、一般家具、住居、船舶など、一見畑違いに見える分野・業界のデザイン動向の調査も行います。新技術や新素材の開発も、大学や研究機関と密に連携し製品開発に活かしています。
プロジェクトの立ち上げには部門の垣根を越えてチームが作られます。その中でアイデアを集め、使う人の意識にあった製品やメーカー側から新たな利用法を提案できる製品構想などが生み出されます。
製品構想をもとに、デザイナーが、骨格となる部分を中心に、スケッチや図面、CAD、模型などを駆使し新たなデザインを創り上げます。
色・素材・仕上げに関しては、デザイン部門から独立した部門があり、新製品に時代の潮流や市場の動向を反映させます。
デサインが出来上がった後は試作です。熟練した技術を持つ試作専門スタッフが、デザインと製品の構想をもとに実際の形にしていきます。素材や生地の特性を十分に生かし、製造現場にしても、使う人にしても無理のない形状が出来上がっていきます。
ここで出来上がった試作品をもとに、再度プロジェクトメンバーで意見を集約し再デザイン。その後再度試作した後に完成です。
時間はかかりますが、オカムラの作り上げる製品は、各部門の「納得」をもとに世に送り出されるのです。
Made in Japanの誇り
オカムラの製品は、一部の部品を除き、全て日本国内の工場で製造されています。
デザイン段階から製品強度の検証は進められます。また進捗状況は工場とも共有されて、実際の生産の流れも検討されていきます。
製品強度の検証に関しては、デジタルと試験機の両方で進められ、特に耐久試験に関してはJIS規格や海外規格を参考にしさらにレベルを上げたオカムラオリジナルの規格をもとに進められます。
工場内では機械化ももちろん進められています。しかし、複雑な製造工程箇所や品質管理の部分に関してはマンパワーがまだまだ重宝されています。職人技が生きている世界と言えます。
外部とのコラボ
フラッグシップの「コンテッサ セコンダ」はイタルデザインとのコラボレーションが生み出した傑作ですが、オカムラはデザイナーに限らず、建築家などともコラボレーションを展開しています。
Syntax
建築家高松伸とのコラボでは、100年使える品質を目指した、高級なソファや歓談向けテーブルを展開しています。丁寧に仕上げられた革や、美しい輝きを放つメタルフレームが特徴で、シンプルを突きつめたデザインで見る人を魅了します。来客対応に限らず、オフィススペースの良好な雰囲気も形成してくれることでしょう。
CoComori
イギリスのデザイン事務所とコラボして展開している製品群です。コロナ禍において、個別スペースの確保は従来のオフィスであっても重要視されるようになりました。開放的な一方で、しっかりと集中できる空間・オンライン会議時でも周囲に騒音を感じさせない空間を、軽量なパネル壁を用いて実現しています。
コロナ禍での新たなオフィスの模索
今、オフィスのあり方の再考が求められています。感染症を防止する観点から、テレワークが推奨され、オフィスにいなければならない制限は無くなりつつあります。また、固定デスクは減少傾向にあり、働く場を選ばないフリーデスクシステムを導入する企業も増えてきました。
オフィスは、ただ座って作業に没頭するのではなく、「人が集まる場」としての役割が重要になりつつあります。オカムラもこうした時代の流れに合わせ様々な提案をしています。
オフィスに公園を形づくる「PARK WORK」、企画スペースの「BUSHITSU」、インスタントミーティングを気軽に始められる「AGILE」といったパッケージを用意しています。
CoComoriやTele Cubeなどの小規模執務・談話スペースのラインナップも充実していて、既存のオフィスを感染症対策対応仕様への手軽なアップデートをアシストしてくれます。
気になる製品
オカムラの豊富な製品群の中で、筆者がおすすめする2つの製品をご紹介しましょう。
どちらもオカムラのリサーチ力と技術が融合した高品位な製品です。
Reopard(レオパード)
沖電気工業のロボットレッグを採用し、座り始め、着座、リクライニング、立ち上がりとチェアにまつわる4つの動作全てを快適にサポートしてくれるオフィスチェアです。
斜めに配置された座面が特徴的なのですが、これは座った瞬間の臀部や腰への衝撃をやわらげる優しさの配置なのです。座り始めから立ち上がりまで、肌に寄り添い、極上のシッティングフォームを実現できます。
デザインアワードだけでなく、ユニバーサルデザイン(独Universal design award)や、エルゴノミックデザイン(英Ergonomics Excellence Award)においても高い評価を受けています。
REGAS
天板傾斜と上下昇降を兼ね備えた、高品位デスクです。15度までの角度調整に対応していて、よりリラックスした姿勢でパソコン作業やタイピングを行えます。デスク全体ではなく一部の天板が動くだけなので、ドリンクや筆記用具が落ちてしまう心配はありません。
また電動の上下昇降にも対応していることで、座り姿勢から立ち姿勢にすぐ移行でき、作業内容に合わせた最適な姿勢にすぐ移ることができます。思考のプロセスを妨げずに、健康を意識して体を動かすことが可能なのです。
こちらも ユニバーサルデザイン面で高い評価を受けています。
オカムラは高品質を武器にオフィスの未来を形作るメーカー
コクヨやイトーキなど、数多くのメーカーが存在する中で、「高級チェアといえばオカムラ」といった評判をよく聞くオカムラをご紹介しました。
その品質の裏には、じっくり時間をかけた商品開発や、柔軟な発想力と提携力、確かな製造技術を確保する独自規格の存在があります、
これからもあっと驚く新製品を世に出してくることでしょう。ぜひ期待したいところです。
ミライズワークスでは、オカムラのオフィス家具を含むありとあらゆる家具を効果的に利用した執務空間を提案いたします。
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