オフィス移転が決まったら、総務方はやるべきことが数多くあります。

しかし、「何から始めれば良いのか分からない」という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回の記事では、プロジェクト進行をスムーズにするための、オフィス移転に関する総務のタスクについて解説していきます。

承認を得やすい説明の仕方や、プロジェクトを進行させる時に押さえておきたいポイントもあわせてご紹介するので、オフィス移転のプロジェクト進行にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

総務がおこなうタスクとは?

総務がおこなうタスクは大きく3つのステップにわけることができます。

1. オフィス移転の流れを明確にする
2. 移転スケジュールを決める
3. オフィス移転にかかる費用を概算する

それではそれぞれのステップについて解説していきます。

1. オフィス移転の流れを明確にする

まず最初に、オフィス移転の流れを明確にします。

プロジェクトの担当になったもののオフィス移転を経験したことがない方は多くいます。
さらに上席がオフィス移転の知見を持っていない場合は、何をやるべきなのか分からず、上手くプロジェクトが進まない場合があります。
スムーズなオフィス移転を実現するためにも下記の流れ把握しておき、それぞれのタイミングで何をしておけばよいのかを考えておく必要があります。

①オフィス移転の目的を明確にする

②オフィス移転のスケジュールを決める
オフィス移転の目的が明確になった時点で、オフィス移転のスケジュールが記載された資料を上席に提示します。
準備期間を明確にすると、スケジュールの遅延が発生しづらくなります。
また、この段階でオフィス移転にかかる費用の目安も概算して提示しておくと良いでしょう。

③移転先オフィスを決める
重視したい条件から移転先オフィスの候補をいくつか絞った時点で、物件を比較する資料を上席に提示します。
表にすると理解しやすいため、おすすめです。
また、比較する際は、必ず「賃料」「広さ」「立地」など、同じ項目を比較しましょう。

④オフィス移転の業者様を探す
こちらもオフィス移転の業者様の候補をいくつか絞った時点で、業者様を比較する資料を上席に提示します。
「費用」「口コミ」「実績」などを比較して、どの業者様が自社に最適か検討しましょう。

⑤新オフィスのデザインとレイアウトを決める
オフィス移転の業者様が決まった時点で、新オフィスのデザインとレイアウトの資料を上席に提示します。
まずは、現状のオフィスや会社の課題を明確にすることが大切です。
その後、機能性とデザイン性のバランスを考慮しながら決めていきます。
会社が抱えている課題を解決できるような、レイアウトを設計する必要があります。

⑥内装工事の業者様を決める
新オフィスのコンセプトとレイアウトが大まかに決まった時点で、内装工事の業者様を比較した資料を上席に提示します。
比較する際は、候補の業者様から見積もりを取るようにしましょう。

⑦実際に内装工事を行う

⑧オフィス家具や備品を購入する
内装工事が始まった時点で、購入するオフィス家具や備品をまとめた資料を上席に提示します。
リストや表でまとめると、「何をいくつ購入するのか」一目で分かりやすいです。
オフィス家具は、自分たちで購入する場合とオフィス移転の計画時に業者に依頼する方法もありますが、業者に依頼しておけば作業がスムーズに進みます。

⑨オフィス移転に関するマニュアルを従業員向けに作成する
その他、現オフィスの解約手続きや新オフィスの入居手続き、回線契約などがあります。
移転後も、移転に関する届出の提出や新オフィス運用マニュアルの作成、ネットワークの設定などの業務があるため、やるべきことはチェックリストにまとめておくと良いです。
オフィス移転の流れを明確にすることで、スケジュールも決めやすくなるでしょう。

2. 移転スケジュールを決める

次に、大まかな移転スケジュールを決めます。

前述した通り、オフィス移転にはやるべきことが数多くありますが、中でもスケジュール決めが重要です。
スケジュールがしっかり決められていないと、オフィス移転のプロジェクトが上手く進まなくなります。

そのため、上席にオフィス移転の概要を説明する段階で、「この業務はいつまでに済ませるのか」「誰がこの業務を担当するのか」等を決めておくことをおすすめします。

3. オフィス移転にかかる費用を概算する

最後に、オフィス移転にかかる費用を概算します。

オフィス移転は莫大な費用がかかるため、プロジェクトが本格的に始まる前に、ある程度明確にしておいた方が無難です。

オフィス移転にかかる費用は、大きく分けて4つの項目に分類できます。

①元オフィスの退去にかかる費用
②新オフィスの構築にかかる費用
③引越しにかかる費用
④その他諸費用

オフィス移転にかかる費用は、時期やオフィスの規模、エリアなどによって異なります。
そのため、インターネットを使って事例を探したり、実際にオフィス移転を行っている業者に見積の依頼をすることをおすすめします。

承認を得やすくなる効果的な話し方

プロジェクトの担当者様が計画を進めていても、最終的な決断を下すのは決済者です。

業者と打合せした内容を上手く説明できるかも、プロジェクトを進めていくためには重要なポイントになります。
下記では、承認を得やすくなる効果的な話し方を4つ解説します。

1. 誰でも理解できる内容を話す

1つ目の話し方は、誰でも理解できる内容を話すことです。

例え、上席に提案する場合でも、オフィス移転の場合は聞きなれない用語なども多いので、専門用語は使わないように心がけると伝わりやすくなります。

物事を提案する時は、いかに分かりやすく伝えるかが重要になります。
なぜなら、オフィス移転に関する情報量の差が担当者と上席で出てしまうからです。

最初は同じレベルの知見だったとしても、プロジェクトを進めていくうちに担当者様は様々な情報を目にします。
そのため、難しく説明してしまうと提案の魅力や理由が伝わらず、スムーズにオフィス移転プロジェクトを進めることができません。

2. 端的に話す

2つ目の話し方は、端的に話すことです。提案を通したいという気持ちが強いほど、話が長くなる傾向があります。

しかし、話が長くなると、「結局何を提案したいのか」という核心が伝わりづらいです。

そのため、上席に提案する時は、端的にかつ分かりやすく話すことが重要です。
上席からの質問に答える時も、結論から話すことを意識しましょう。

3. 論理的に話す

3つ目の話し方は、論理的に話すことです。

自分が良いと思っても、根拠がなければ納得はできません。
上席からの承認を得るためには、論理(ロジック)が必要です。

成功事例や統計などがあれば、積極的に使うことをおすすめします。

4. 比較して話す

4つ目の話し方は、比較して話すことです。

例えば、オフィス移転を依頼する業者様を提案する時が挙げられます。
相見積もりを取っている段階で、「どの業者様が一番良いのか」を明確にするためには、同じポイントをそれぞれ比較することが大切です。

比較する項目としては、「費用」「口コミ」「実績」などがあります。
簡単な表を資料に挿入すると、より理解しやすくなります。

プロジェクトを進める時のポイント

プロジェクトを成功に導くためには、ポイントを押さえることが大切です。

特に経験のないプロジェクトだと、最後までやり遂げられるか不安に感じることもあるでしょう。

下記では、プロジェクトを進める時に、押さえておくべきポイントを3つ解説します。

1. 役割を明確にする

まず1つ目のポイントは、役割を明確にすることです。

オフィス移転のプロジェクトメンバーが、それぞれのやるべきことをしっかり理解しているかが重要になります。
各メンバーが自身の役割を理解していれば、効率良く進められるためです。

また、役割が明確だと、タスクの重複が起こりづらくなります。

2. 余裕を持ったスケジュールにする

2つ目のポイントは、余裕を持ったスケジュールにすることです。
期日までにプロジェクトを完遂するためには、リソースの配分に余裕を持たせた管理が求められます。

必ずしもプロジェクトは目標通りに進むとは限りません。
トラブルが発生した場合でも、期日までにプロジェクトを完遂させるために、あらかじめ余裕のあるスケジュールにすることをおすすめします。

3. 適切な進捗管理をする

3つ目のポイントは、適切な進捗管理をすることです。

適切な進捗管理は、プロジェクトの進捗状況を把握し、明確な進捗率の算出を可能とします。
そのため、プロジェクトメンバーの主観による進捗率ではなく、プロジェクトの工数を基準に進捗率を算出する必要があります。

主観的に決めてしまうと、実際の進捗率と大きな差が生まれてしまう可能性があるため、注意しましょう。
期日ギリギリに進捗の遅れが発覚しないように、進捗管理を徹底することが重要です。

まとめ

今回は、オフィス移転で総務が行うタスクや上席から承認を得やすい話し方、プロジェクトを進める時のポイントなどを詳しく解説しました。

オフィス移転の経験がある方は少ないため、いざプロジェクト担当になってしまうと焦ってしまう場合が多いです。
しかし、本記事でご紹介したポイントを押さえることで、スムーズにプロジェクトを進められます。

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