現代のオフィス事情って、ものすごく多様!
わかっているようで意外と知らないオフィス事情

普段何気なく働いているオフィスですが、現代のオフィス事情って、ものすごく多様になっているのをご存知でしょうか?

急激に進む現代の働き方の多様性

平成28年9月に、日本政府で、「働き方改革実現会議」が設置され、日本政府が推し進める今後の指針が発表されました。
そのなかで、「同一労働同一賃金」など非正規雇用と正規雇用、という枠組みの見直しや、長時間労働の是正のため時間外労働の上限を設ける、その中で、「テレワークや兼業や副業」、「子育て・介護と仕事の両立」なども働き方改革の内容となり、「個々の多様性を尊重しつつ、柔軟で生産性を高める職場環境が今まで以上に求められている」時代が到来しています。

柔軟で多様な働き方を叶えるオフィスの形態

現代社会においては働き方の多様化が進んでおり、
テレワークや、コワーキングスペース、サテライトオフィス、レンタルオフィスなど、様々な働き方とオフィスの形態をみなさんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
名前は聞いたことがあるけど実態はあまりわからない…
そんな”働き方”と”オフィス”の関係を4つ挙げ、説明いたします!


働き方改革で要請される4つのオフィス形態

①サテライトオフィス
②コワーキングスペース
③シェアオフィス
④レンタルオフィス
今回は、①サテライトオフィスのご説明をさせていただきます。

サテライトオフィスの定義とは?

サテライトオフィスとは、都心や市街地にある企業の本社オフィス・中核部から離れたところに設置された事業所の一機能を受け持つオフィスのことです。

日本初のサテライトオフィスは埼玉の志木!

日本で初めてのサテライトオフィスは1988年に埼玉県志木市に開設された「志木サテライトオフィス」で、バブル時代の東京都心への流入過多で電車の混雑が激しくなったころです。
開設当時は、「サテライトオフィス」の定義は、「大都市部の衛星都市など郊外」
現在では、「都心周辺の住宅地」ではなく人件費の安い地方に設置されるケースも増えています。

【「大都市郊外型」サテライトオフィス】のメリット

■通勤時間の削減・時間の効率化

郊外、地方は大都市の都心部に比べて家賃が安いため、オフィスの近くに住むことが安易で、通勤時間や移動時間を大幅に削減することができます。
「朝の電車の混雑で一日の体力を使い果たしてしまう」というお話もよくあります。そんな通勤に伴う身体的精神的ストレスもやわらげることができます。

■コストの削減

サテライトオフィスは、コワーキングスペースややSOHOスペースを主に利用します。大きなビルの1区画を借りて支店や支社を設立するよりはるかに安い予算で、開設することができます。
また、通勤・移動時間の削減と同時に交通費の削減もできます。そういった細々としたコストを下げることができます。

■生産性の向上・ワークライフバランスの実現

通勤・移動時間を削減した分を業務に充てることができるので、自然と長時間労働が減少します。
また、例えば2時間通勤だったものが15分に減ると、1日3時間30分ものプライベートな時間が生まれます。空いた時間をプライベートに活用できますので、理想のワークライフバランスを実現することができ、
従業員満足度の向上にも直結します。

■育児・介護の両立の実現

住む場所に近いサテライトオフィスですと、育児や介護に割ける時間が増えます。
それにより多様な働き方の実現が可能となります。
テレワークの制度もあれば、オフィスでしかできない業務がある場合は出社するなど、よりフレキシブルな働き方ができます。

■「シェア型サテライトオフィス」では新しいコミュニティが生まれる

「シェア型サテライトオフィス」(昨今ではWeWorkなどが有名)では、他業種から同業種まで様々な人と接する機会が増えます。
それゆえ、新たなビジネスチャンスが生まれたり、情報共有の場としても機能します。
また施設によっては、ビジネス向けのイベントやセミナーも開催しているので、インプット・アウトプットの場としても非常に有効です。

【「地方型」サテライトオフィス】のメリット

■災害時のリスクの分散

東日本大震災以降、BCP(事業継続計画)が重要視されるようになり、福岡など地方に会社機能の一部を移転する会社が増加しました。
地方のサテライトオフィスに事業機能のバックアップをすることで、災害の機能停止リスクを低下することができます。

■最適な子育て環境の実現

地方型の大きな特徴として、過疎化や空き家の活用が特色になっているケースが多くみられます。
山間部の空き家などを活用してオフィスを配置する例が多く、空気の良い環境でクリエイティブな作業に従事したり、自然に囲まれた環境で子どもと休日を過ごすことができます。

■地方創生に貢献できる

日本は都市部に人口が集中していて、限界集落や高齢化に直面している地方の経済が疲弊してしまっている、という問題点があります。
税収や直接的な労務提供などで地方の経済活動に貢献することができます。

■多様な人材の確保と新規顧客の開拓

その地域に根ざすことで、その土地での人材確保や新規顧客へのアプローチも容易になります。

■自由な発想とストレスからの解放

人が多く行き交う都会と比較すると、「自然に囲まれた環境で仕事をするとストレスから解放されやすい」
と言われています。
また気分転換もしやすい環境ですと、自由な発想も生まれやすくなるでしょう。

サテライトオフィスのデメリット・課題

そんないいことづくめのサテライトオフィスですが、デメリットはないのでしょうか?
代表的な例として挙げられるのは、コミュニケーションや情報共有、セキュリティなどが課題として挙げられます。

デメリット1.シェア型のサテライトオフィスでは、セキュリティ・情報漏えいが起きやすい

シェア型のサテライトオフィスでは、セキュリティの問題が常につきまといます。
セキュリティに十分注意しているとはいえ、不特定多数の方が出入りするので
情報漏えいに注意する必要があります。

デメリット2.本社とのコミュニケーションロスが起こる可能性があります。

オンラインを活用としたコミュニケーションにより、緊張度の高い業務のやり取りが難しかったり、
その場の空気感が分かりづらいというような問題もあります。
テレビ電話などが発達した現代のコミュニケーション環境ですが、まだまだ対面の場合よりも情報量が不足し、本社との円滑なコミュニケーションの難しさを感じる人も多いようです。

働き方の変革と多様化に対応したオフィスづくりを

働き方改革が進む中、「働く場」も多様化しています。
その中でも、サテライトオフィスは社員が働きやすい環境を作ると共に会社側もコスト削減やリスク回避などの面において今後もスタンダードな働き方としてひろがっていくのではないでしょうか。

その人らしく働ける未来を!

今までほど拠点の場所を問わなくなっている現代社会において、
地方での新たな働き方や自分らしく働くことのできる環境こそオフィスの未来の一つですね!

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