オフィス内の明るさを改めて考える

オフィス内の照明を考える際には、現在の照明の明るさが通常の業務に適したものになっているか再検討する必要があります。オフィス内は暗すぎても、明るすぎても業務に支障をきたしてしまいます。

日本では、経済産業省がオフィス内の推奨照度を公開しています。
代表的なオフィス業務であるキーボード操作・計算には、500lx(ルクス)が推奨されています。他にも事務室は750lx、会議室は500lx、受付は300lxと推奨照度が定義されていて、環境にもよりますがおおむね300lxから1000lxの範囲がオフィスでの照明には最適と言うことができます。(参照:JIS Z9110:2011)

オフィス内の照度の計測には、小型の照度計が便利です。ホームセンターやアマゾンなどで購入可能ですので、1度チェックしてみてはいかがでしょうか。

一方、一般的な照明器具はルクスではなくルーメンという単位で明るさを表しています。これは照明器具の発する光(光束)の大小を表しています。一般的に、照明はその直下が一番明るく、周縁部に行くほどに明るさが減少していきます。規模の大きい部屋であれば計測する場所によって照度は変化するので、照明器具自体の性能表示にはなじまないのです。

オフィス作業には比較的明るい照明が要求されますが、部屋の隅や廊下、リフレッシュルームでは、そこまでの明るさは求められません。明るすぎて逆に落ち着かないと感じたことはありませんか?1日の中で長時間滞在するオフィスですから、オンオフの切り替えがしやすいように、メリハリの効いた照明管理がオシャレなオフィスには求められます。

今回ご紹介する間接照明なら、こうした明るさの使い分けをカンタンに実現できます。

照明に適切な色は?

照明器具を選ぶ際には、照明の発する色にも注目しましょう。
一般的に使われる白い照明でも以下の3種類の色あいが存在します。

電球色

純粋な白色と言うよりもオレンジ色に近い優しい色合いが特徴です。受付や廊下、家庭のリビングなどで使用されます。

昼白色

太陽光に近い、屋外で浴びる自然光な色合いを再現している点が特徴です。オフィスでは広く一般的に利用されています。

昼光色

純粋な白色と言うよりも青白い色合いが特徴の照明です。短時間であれば集中を促す効果があるとされていますが、長時間過ごすと疲れやすくなる傾向もあります。

オフィス内の照明なら、昼白色をメインに据えることがおすすめです。中で働くスタッフや来客など多くの方にとって、不快なく過ごせる光の色合いと言えます。

ただし、昼白色だけでまとめても平凡なオフィスになってしまいます。オシャレを演出するオフィスを思考するのであれば、メインに昼白色の照明を置きつつも、ポイントポイントで他の色合いの照明を使うなど、少しの工夫で効果が上がります。

LEDを使って環境に優しく

以前であれば、蛍光灯がメインであったオフィスの照明ですが、近年、国主導で製造開発に力が入れられていることもあって、LED照明が急速に普及してきました。

LED照明のメリットには、以下の3点が挙げられます。

・消費電力が少ない
・長寿命
・調光がカンタン

デメリットとしては、本体価格が高いことが以前は挙げられていましたが、生産規模が拡大するにつれだんだんと下がってきました。LED照明に関しては、導入すればメリットが多いと言うことができます。

またLED照明は形状の自由度が高いことも特徴です。電球タイプ・バータイプ・シーリングライトタイプを始め、アンティーク調のランプも数多く販売されています。

ただ室内を照らすだけでなく、室内の雰囲気作りにも活用できるのです。

間接照明を使ってオシャレに

上記3つのポイントを意識しながらオシャレなオフィスを作り上げるには、間接照明がおすすめです。

おすすめの壁の色

間接照明を導入するのであれば、壁は白色がおすすめです。光源を調光することで色合いの変化を楽しむこともできます。また、壁面に凹凸を設ければ、影の演出で、こちらも個性的な雰囲気を出すことが可能です。

メインの照明と間接照明の組み合わせ

自宅のリビングなどであれば、間接照明だけでも十分な明るさを出すことは可能です。しかし、オフィス業務には500から1000ルクスと、ある程度はっきりした明るさが求められます。間接照明を主体とした照明では、オフィスでは少々暗い印象になってしまいます。

デスクが集中するエリアは、シーリングライトやバーライトで部屋の大部分の明るさを維持したまま、もしくはデスク直上にペンダントライトを配置して作業空間の明るさを確保しつつ、部屋の隅に間接照明を導入することで、実用性とオシャレを両立することをおすすめします。

間接照明の設置パターン

天井下から天井

間接照明において、よくイメージされるスタイルです。ペンダントライトなどを天井下に設け、光源を上に向けて設置します。すぐに実現できる間接照明ですが、光源の直下が暗くなってしまうデメリットがあります。

部屋の四隅の上部

部屋の隅を照らすことで、より多方向に光を拡散できます。間接照明でもある程度の明るさを維持したい時に便利な方法です。

壁下から

平面の壁が広がる場合には壁に等間隔で照明を設置し、上部を照らす方法もよく採用されています。スタッフの目線より上に照明を設置すれば、まぶしいこともありませんし、意外と明るさが確保できます。

壁上から

逆に壁に沿って設置した照明を下に向けて発光させる手法もあります。照明カバーで照明の光を柔らかくすることもできますし、壁面に凹凸をつけるなど立体的に仕上げると、影も利用してオシャレな雰囲気を演出できます。

今のオフィスに求められるもの

現代において、オシャレを実感できるオフィスに共通するのは、オフィスではないように見える空間です。カフェのような空間、海外にいるかのような雰囲気、北欧家具を揃えシンプルにまとめたインテリアなど。

ほぼ毎日過ごす空間ですから、リラックスできると同時に、仕事のやる気が湧いてくるような仕掛けが現代のオフィスには求められています。

居心地の良さを間接照明で形作ってみてはいかがでしょうか。

他にもある!オフィスでおすすめの照明方法

バータイプの照明

一般的なオフィスで多く採用されているのは、バータイプの蛍光灯での照明でしょう。最近では今お使いの照明器具のまま、蛍光灯サイズのLED照明を導入できるキットも販売されています。

天井埋め込みタイプのダウンライト

天井に埋め込まれているので、存在感をなくした照明が可能です。スッキリした天井を実現したい方におすすめです。

ペンダントライト

こちらは天井からケーブルを伸ばし、頭上近くのポイントで配置される照明です。少ない光量でも十分な明るさを手元で実現できるため、オシャレ演出に加え、省エネにも役立ちます。

円形のシーリングライト

バータイプの照明よりも柔らかさやリラックスを演出できる円形の照明です。居心地のいい雰囲気を求める方におすすめです。

デスクライト・スタンドライト

オフィス全体は照明をある程度の明るさに抑え、個々のポイントに照明を配置し、十分な照度を実現するスタイルです。

間接照明でオフィスをオシャレな空間に

いかがでしたか?今回は照明に注目して、オフィスの雰囲気作りの提案を致しました。
間接照明は、ともすれば雰囲気が暗いものになってしまいがちですが、複数の照明を組み合わせて使うことで十分な照度を維持し、同時におしゃれな空間を演出できます。

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